神奈川県鎌倉市。宇賀福神社というより銭洗辨財天という呼び方のほうがよく知られているのではないでしょうか。辨財天が祀られる奥宮の水でお金を洗うと増える、という風習がその由来。洞窟を通って行く境内は、どこか現世から切り離された独特の雰囲気があります。
宇賀福神社の所在地・交通
JR・江ノ電鎌倉駅から徒歩20分ほど。鎌倉市街、鶴岡八幡宮とは反対の方向です。宇賀福神社までは舗道なので安心。そのまま歩くと源氏山、山道もあるので履き物に注意。
宇賀福神社はどんなところ?
宇賀福神社の歴史…源頼朝が社を建て、北条時頼が銭洗の風習をつくった
- 文治元年(1185)、源頼朝が霊夢のお告げでこの地に霊水を見つけ、洞をつくって社を建てました。このとき祀ったのが宇賀神。宇賀神はいまの伏見稲荷大社(京都)の御祭神です。
- 正嘉元年(1257)、北条時頼がこの霊水で銭を洗って一族繁栄を願ったことが銭洗の風習の始まりと言われています。はじめからあった風習ではないのですね。
- 宇賀神は神仏習合で辨財天と呼ばれましたが、明治時代の神仏分離によって宇賀福神社では市杵島姫命を祀るようになりました。しかし辨財天はいまも洞窟の奥宮に祀られ、宇賀福神社のシンボルになっています。
写真で見る宇賀福神社のいま…洞窟が現世と切り離す異界の境内
銭洗辨財天は鎌倉の少ない神社の中ではかなり有名どころではないでしょうか。しかし市街地からは離れているのでなかなか行く機会はないかもしれません。
ここから続く源氏山はハイキングやピクニックが楽しめる気楽な山なので、散策気分で立ち寄るのがよいでしょう。「二回目鎌倉」など、一歩踏み込んだ観光でゆっくり回るのがおすすめの神社です。
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