神奈川県鎌倉市。長谷観音で有名な長谷寺は、その高台からは由比ヶ浜が一望でき、梅雨にはあじさいが咲き、9.18mの十一面観世音菩薩像は圧巻。風流な竹林もあって、お寺の魅力を凝縮したような寺院です。また、奈良の長谷寺とも深い縁があります。
長谷寺の所在地・交通
江ノ島電鉄長谷駅から徒歩7分程度。道中は歩道が狭く、車にご注意。境内前の参道に入ってしまえば安心です。
長谷寺はどんなところ?
長谷寺の歴史…奈良の長谷寺と兄弟の観音様。景勝地として賑わう
- 天平8年(736)に建立され、聖武天皇の御代から勅願所とされました。
- (歴史あるお寺にはめずらしく)特に大きな災厄もなく、足利尊氏、足利義満、北条氏康、徳川家康と歴代の権力者から修復、寄進を受けてきました。
- 本尊である十一面観世音菩薩像は、高さ9.18mと見上げる大きさ。思わず見とれてしまう、堂宇で金色に輝く姿は必見です。
- その他、いまはない長谷誓願寺の本尊、阿弥陀如来坐像を祀る阿弥陀堂や地蔵堂など多くのお堂があります。
- 特に有名なのはあじさい。梅雨の時期、境内裏手の散策路一帯にあじさいが咲きます。明月院、成就院などと並んで鎌倉あじさいの名所です。
- この散策路は一年を通じて鎌倉、由比ヶ浜を一望できる眺めが気持ちいい。
長谷観音の由来
- 養老5年(721)、大和(現在の奈良県)の長谷寺で二人の仏師により二体の観音像がつくられました。うち一体は奈良の長谷寺の本尊となり、もう一体は衆生済度(人々を苦しみから救う)のため開眼供養をした行基によって海に奉じられました。
- 天平8年(736)、その仏像は相模国の長井浦(現在の横須賀市長井)の洋上に現れると鎌倉に移送され、鎌倉長谷寺の本尊となりました。奈良の長谷寺とは本尊にかけられた思いを通じてつながっています。
写真で見る長谷寺のいま…整った庭園と荘厳な本堂と散策路の自然
長谷地区は鎌倉の中でも昔の雰囲気を残しつつ、個人商店が栄える地域。長谷の町並みを楽しみながら長谷観音に参拝がいい気持ちです。
あじさいの季節は大混雑なので、あえてその時期を外してもいいでしょう。いつ来てもそのときどきの魅力があるお寺です。
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