2015年5月22日 参拝
金色堂で有名な中尊寺。もともとは金色堂建立の274年前に高僧円仁が開き、その後奥州藤原氏が戦没者供養のために伽藍を建立した寺院です。その境内は、金色堂の壮麗さとは異なる森閑とした雰囲気で、訪れれば中尊寺に抱いていたイメージが変わるでしょう。
中尊寺の所在地・交通概略
所在地
岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
交通
JR東北本線一ノ関駅→平泉駅(9分)→バス(15分)
平泉まで来てしまえば迷うところはありません。バスに乗らずとも大通りを標識どおりに歩けば、多少時間はかかりますが着きます(1.6km)。
中尊寺の御由緒
歴史
- 中尊寺は天台宗東北大本山。
- 開山は嘉祥3年(850)、慈覚大師円仁(伝教大師最澄の弟子の一人)。
- 奥州藤原氏初代清衡(きよひら)が前九年・後三年の役の戦没者を敵味方の別なく供養のため大伽藍を建立した。
- さらに第二代藤原基衡(もとひら)が毛越寺、第三代藤原秀衡(ひでひら)が無量光院を建立し、中尊寺とともに平泉は平穏の時代を過ごした。
- 源義経が兄頼朝との対立により平泉に落ち延びると、第四代藤原泰衡(やすひら)は義経を自害に追い込んだ。しかし泰衡も頼朝に攻められ文治5年(1189)、奥州藤原氏は滅亡した。
- 奥州藤原氏の庇護を失った鎌倉時代以降荒廃し、建武4年(1337)、大火により14世紀には多くが焼失した。
御本尊
- 本尊は釈迦如来坐像。平成25年の建立・安置。
- 本尊の脇には「不滅の法灯」が延暦寺より分燈・護持されている。
中尊寺の境内1
森の中の境内には小さな御堂が点在します。
金色堂(国宝)
- 中尊寺の代表である金色堂は天治元年(1124)、藤原清衡によって建立された。現存する唯一の創建遺構。
- 金色の極楽浄土を表現したもので、平安仏教美術の最高峰と言われている。
- 金色堂には阿弥陀三尊像(阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩)を始めとした仏像群、奥州藤原氏の遺体・首級が納められている。
中尊寺と言えば金色堂ですが撮影禁止のため写真はありません。金色堂の写真はよく見ますが、広報用なのか、とにかく特別なのですね。