比叡山・高野山旅行記

全国の寺社

こんにちは。11月末に比叡山と高野山に行ってまいりました。どちらも一度行っていて、またか、と自分でも思いつつ、日本仏教の二大総本山を梯子するという贅沢もなかなかできることではありません。個々のご紹介は別途するとして、まずは二泊三日の行程を振り返ります。

行程は、

初日…横浜から京都に移動→比叡山→大阪に移動
二日目…大阪から高野山に移動・宿泊
三日目…高野山から横浜に帰宅

というもの。我ながらなんとも物好きね、という感じ。

一日目 京都比叡山を坂本から登り、八瀬に降りる

日吉大社

比叡山には二つの入り口があって、一つは京都から叡山電車で登る、もう一つは滋賀県琵琶湖のほうから登ります。今回はこの滋賀県側から。坂本という地域からケーブルカーを使います。出発地点には日吉・日枝・山王など全国にある神社の総本社である日吉大社があります。まずはこちらから。

ぐるっと回って一時間くらい。ケーブルカーに乗ります。

坂本ケーブル

ケーブルカーから歩いての入り口

比叡山延暦寺

坂本から登ると歩いて東塔まで行けます。東塔は比叡山、そして天台宗の中心である根本中堂があります。が、残念ながら改修中。約10年かけての大事業です。以前に来たときはまだ外観は見られましたが、いまはすっかり覆われています。この様子が見られるのもいまだけ、と思えば貴重かもしれません。

根本中堂の中。すっかり改修中。

よくあるアングルから。覆われてます。

東塔から西塔へはバスも出ていますが、あるいて20分ほど。比較的歩きやすい道です。バスを待ったりしている間に着くでしょう。西塔は釈迦三尊を祀ります。

西塔の釈迦堂。

あと横川(よかわ)地区がありますが、やや遠く、こちらに行ってしまうとほかが見られないので断念。横川は恵心堂がとても美しい。

さて、西塔からはバスで八瀬、叡山電車方面に行きます。というか京都に戻ります。

詩仙堂・八代神社・圓光寺

叡山ケーブルカーの麓側、叡山電車終点の八瀬駅には瑠璃光院というお寺があり、紅葉の季節は大混雑らしい。とはいえ平日だしそうでもなかろうと思っていたら、整理券配布方式で拝観まで3時間待ち。やめます。

そのまま叡山電車に乗り一乗寺駅で下車。一乗寺というお寺はいまはもうないそうです。

一乗寺駅周辺では、時間の都合で詩仙堂、八大神社、圓光寺を参拝。詩仙堂と圓光寺は紅葉でも有名で、やつぱり大混雑でした。

詩仙堂

圓光寺

京都観光は今回はこれでおしまい。翌日は高野山に向かいました。

二日目 日本の宗教都市高野山を登る

慈尊院・丹生官省符神社

さて、高野山へは大阪の難波駅から南海電車で向かいます。高野線の終点極楽橋駅からケーブルカーで、というが常套ですが、なんと11月26日から2月28日まで車両更新のために運休だそうです。高野線の始点である橋本駅から臨時バスが出ています。だいたい70分の行程。

が、今回はそんな軟弱な経路は選ばぬ。「高野山を登る」のです。

高野山には町石道という昔の参道(登山道)があります。一町(109メートル)ごとに目印の石塔があり、合計180です。昔はこれを1から辿り、高野山を登っていました。

まずは一町目である慈尊院へ向かいます。慈尊院へは高野線九度山駅を降りて、歩いて30分程度でしょうか。

慈尊院。参道の起点。

裏山に向かう階段に一町目の石塔があります。

その裏山には丹生官省符神社。

さて、一町目なのだからここから登山する、というと約20km、6.5時間の行程です。いやさすがに、できなくはないけど高野山を散歩する体力がなくなる…しかも今回は宿坊への宿泊です。楽しむ余力は残しておきたい。

ということで、もう少し短い登山コースにします。だいたい60町の距離です。さて、九度山駅に戻り再び高野線に乗ります。そして降りるは紀伊細川駅。

何もありません。ここから舗道を歩いて先ほどの登山コースまで行きます。これがけっこう長い。登山と違ってひたすら歩くだけなのでかえって苦しい。途中、廃校があったりして、止まった時計に寂寥感を煽られます。

ようやく登山コースに合流。ここから町石道に入り、高野山を目指します。道中、弘法大師ゆかりの石だの何だのあって、一応楽しめます。

参道との合流地点。

慈尊院から歩くとここから出てくるようです。

60町の石塔。

参道に入ると六地蔵がお出迎え。

こんな風に石塔が案内してくれます。

弘法大師が袈裟を掛けたという袈裟掛石。袈裟を掛けただけで名所です。

それでも約3時間かかります。紀伊細川からの舗道を合わせると4時間くらいでしょうか。いやなかなか大変です。

さあこれが大門。高野山の入り口です。ケーブルカーで登るとここには来ません。徒歩で登り切ったところに迎える朱の大門。これが参拝というものだ。

そして高野山へ。高野山、そして真言宗の中心でもある壇上伽藍、根本大塔は圧巻です。今回は思うところあって高野山はモノクローム中心。二回目だし。

今回は宿坊への宿泊が目的です。宿坊というのはお寺の宿泊施設ですが、そのおもてなしが評判で、まるで高級旅館です。

今回泊まったのは一乗院。壇上伽藍にほど近く、旅行予約サイトでも一二を争う高評価の寺院です。贅沢ここに極まれり。

食事は精進料理。素晴らしいの一言。肉など当然使っていません。ここまでできるんだなあ。

正直なところ、量は非常に多い。でも食べられるし、もたれない。健康な食事というのはこういうものだ。毎日こんな手間暇かかったものをつくるわけにもいかないから、健康な食事とは贅沢なものです。

三日目 高野山奥之院、弘法大師の御廟を参拝

三日目は定番、奥之院を参拝。奥之院には弘法大師の御廟がありますが、信仰としては弘法大師空海はいまだ死なず、ここで人々を救っているとのこと。

参道には多くの戦国武将、歴史上の人物の墓もあります。

毛利家、だったと思う。

聖域である御廟は撮影禁止。

この橋より先は聖域。写真撮影もできません。

最後に、金剛三昧院に行きます。こちらも実は世界遺産。しかし壇上伽藍からは少し離れているからか、知名度はやや低いかもしれません。人も少ない。

早々に帰路につきます。11時40分、帰りはケーブルカーの臨時代行バスで一気に橋本駅まで移動。本当は高野線の極楽橋駅まで山道を下ろうと思っていたのですが、雨が降ってきたので断念。

これでも、横浜に帰ったのは午後5時近くなりました。高野山から難波まで2時間、新大阪から新横浜まで2時間ちょっと、移動と乗り継ぎで合計6時間近いの行程です。関東からは気軽に行ける場所ではありません。

ということで、比叡山・高野山を巡る旅でした。次は神社を巡る旅、伊勢神宮から出雲大社と行きたいところですが、ちょっと距離が離れすぎているから難しい。

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