鎌倉をモノクロで撮り始めています。ときどき、そんな「ちょっと違った鎌倉」を載せていきたいと思っています。で、私が思うモノクロそのものについての簡単なご紹介です。
鎌倉をモノクロで撮る
写真的な話題になりますが、モノクロは芸術志向の印象があったり、色がないぶん形を表現する手法であると言われたりします。たしかにモノクロは、写真趣味な人でないとあまり選択しないかもしれません。
私の場合、特に最近ですが、モノクロを選ぶときはものごとを静かに見たいとき、です。
街中の多彩な光景、深緑のまぶしい緑、太陽の光と反射。どれも鮮やかですが、その鮮やかさが気持ちを刺激してきます。ところがモノクロの目でそれらを見ると、例えば植物ならその生命力は感じられながらも視覚的な刺激はあまりない、というフィルタになります。本質を見る、というと大げさでしょうか。色にだって本質はあるわけで。
色という視覚情報がないからか、モノクロの写真を見返しているとそのときの記憶、そして肌感覚や聴覚などの感覚もよみがえりやすい気がしています。
写真は多かれ少なかれ自分のそのときの感情を思い出すものです(そうしたいから旅行先で撮ったり、友人と撮ったりするわけで)。と思うと、もう自分のために撮っているようなものですね。
そんなモノクロですが、だからこそ「もう一つの鎌倉」を見ることができるのでは、とも思い始めました。鎌倉の深みをモノクロから探っていきたいと思っています。
GR IIIのモノクロ
今度は機材の話ではありますが、GR IIIではソフトモノトーンで撮っています。
GR IIIと言えばハイコントラスト白黒だし、ハードモノトーンも力強さを感じさせます。が、これらは少し強すぎる気もするし、ハイコントラスト白黒は「GRで撮りました」と言っているようなもので、かえって平凡かなと思います。
ソフトモノトーンは通常のモノトーンより薄めですが、多少設定をいじることでふわっと引き締めることができます。淡くも強いトーンという感じがして、お気に入りです。
最後に、海蔵寺の一角をGR IIIのポジフィルム調で撮ったものです。こちらも濃厚な渋みがあって好きです。GR IIIはスナップシューターとしての評価が高いですが、私自身はカラーもモノクロも、その表現がとても好きです。
最後にカラーを持ってきましたが、こうした流れでカラーを見ると特に存在感が強いと感じるのですがいかがでしょうか。ふだんからカラーを見ているとその強さに気づきませんが、こうして見るととても刺激的です。
コメントを残す